〈bookrium=book+aquarium〉本の海を回遊するブックリウムの、本と陶芸のある生活です。


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白居易の詩から。
人間世界から離れた寺院で人知れず咲いていた花に、白居易は名をつけた。
紫陽花は日本固有の花なので、白居易の見た花は別の花とも言われる。

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いろんな色がある紫陽花の花言葉は、「移り気、浮気、無情、冷酷、辛抱強い愛情」など色々。
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# by bookrium | 2009-07-04 23:31 | 奥能登歳時記 | Trackback | Comments(0)
半夏生(はんげしょう)……七十二候のひとつ「半夏生(はんげしょうず)」からつくられた暦日。かつては夏至から数えて11日目としていたが、現在では天球の黄経100度の点を太陽が通過する日。

農家にとって節目の日。
この日は天から毒気が降ると言われ、井戸に蓋をして毒気を防いだり、この日に採った野菜は食べてはいけないとされていた。
この頃に降る雨を「半夏雨(はんげあめ)」といい、大雨になることが多い。

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〈Nazasawa Tetsuo. A poet of laconic,enigmatic,experimental poetry.(長沢哲夫は、簡潔でしかも謎に満ちた実践的な詩を書く詩人だ。)〉


詩集『つまづく地球』の序文で、ゲーリー ・スナイダーはそう書き出しています。

〈He 's tough as a whip, no wasted words.(ナーガは鞭のようにしなやかでタフで、けっして言葉を無駄にしない。)〉


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これは2003年に出た小さな冊子。
東シナ海に浮かぶ吐噶喇(トカラ)列島の諏訪之瀬島という火山島。
長沢哲夫はその島に留まり、家庭を築き、漁師となった。

以前、諏訪之瀬島の噴火について答える漁師・長沢哲夫の記事を見た(火を噴く山の写真も本の中には入っている。この島でももうすぐ日食が見られるのだろうか?)。
それを目にした時は、『ふりつづく砂の夜に』に入っている宮内勝典の序文「一秒の死を歩きながら」を思い出した。屋久島の食堂にあった新聞で、宮内はナーガに再会する。詩人ではなく、漁師として、鹿児島で人気を集めている一夜干しのトビウオについて淡々と答えるナーガ。宮内はくすくす笑い、その記事をこっそりポケットに入れる。

〈いつか宮沢賢治のように仰がれるはずの詩人が、ここに隠れているのだと感じながら。〉

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気に入っている詩はいくつもあるけど、特に冒頭の短い詩が好き。
それは、ナーガのことを、〈He hangs out at the cliff where language stops at the edge of emptiness.(言葉が無の境界に立ち止まる崖の端を、彼はさまよう。)〉と書いたゲーリー・スナイダーの言葉と響き合っていると思う。


〈心にひとしずくの青い無が
 
 坐っている

 潮のかおりにのって〉



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# by bookrium | 2009-07-02 20:13 | 好きな本 | Trackback | Comments(0)

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2週間前に撮影したエゴノキ。野茉莉とも。
花言葉は「壮大」。
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越中・射水川のほとりで、大伴家持がこの花を詠んでいる。


〈知佐の花 咲ける盛りに 愛(は)しきよし その妻の子と朝夕 笑みみ笑まずとも〉

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# by bookrium | 2009-06-26 18:52 | 奥能登歳時記 | Trackback | Comments(0)

夏至――『北回帰線』

夏至(げし)……太陽が天球上で夏至点に達し、北半球の昼の長さが一年で一番長く、夜が一番短くなる日。
北回帰線上の観測者から見ると、夏至の日の太陽は、正午に天頂を通過する。

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〈ぼくには金がない。資力もない。ぼくはこの世でいちばん幸福な人間だ。一年前、半年前には、自分を芸術家だと思っていた。いまでは、そんなことには頭をつかわない──ぼくは存在するだけだ。かつて文学であったもののことごとくが、ぼくから脱け落ちてしまった。本に書くことなど、もう一つとしてない。ありがたいことだ。
 ではこれは何だ? これは小説ではない。これは罵倒であり、讒謗であり、人格の毀損だ。言葉の普通の意味で、これは小説ではない。そうだ、これは引きのばされた侮辱、「芸術」の面に吐きかけた唾のかたまり、神、人間、運命、時間、愛、美……何でもいい、とにかくそういったものを蹴とばし拒絶することだ。ぼくは諸君のために歌おうとしている。すこしは調子がはずれるかもしれないが、とにかく歌うつもりだ。諸君が泣きごとを言っているひまに、ぼくは歌う。諸君のきたならしい死骸の上で踊ってやる。〉


(この項途中)
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# by bookrium | 2009-06-21 15:23 | 当世本二十四節気 | Trackback | Comments(0)
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〈『就職しないで生きるには』(1981年/晶文社刊)という一冊の本がありました。著者の名はレイモンド・マンゴー。ストーリーは彼がシアトルにて一軒の小さな本屋をはじめる物語。時代背景は70年代初頭の頃ですから、ヒッピー文化がまだ若者の思想に根づいていて、その発想や行動、元気の素はラディカルでフリーな精神に満ちていて、当時社会に浮遊しているだけだった僕は読めば読むほど、その遠いアメリカという国の広さと、その自由さに憧れたのでした。〉

松浦弥太郎さんの『最低で最高の本屋』はそう言ってはじまります。
ここで紹介された『就職しないで生きるには』という本は長い間読んでみたかった一冊です。昔読もうとしたけど最初の方で挫折しました。読んでみればおもしろい、タイトルで誤解される本(本当は、就職しないで生きるには働け、というようなかんじだ)。

1970年代のアメリカをすごい速さ(とテンション)で働き、生きる。ケルアックを引用しているけど確かに好きだろうなと思う。
結婚→本屋→出版→不動産→破産→離婚→したたかな友人→ビルケンシュトックのサンダルはいい→作家失業→教師→原発反対→引越し引越し→クレージー→石鹸→仕事は必要。……こんなかんじでどんどん話が進みます。おもしろかった。

本の中で登場する「ザ・ホールアース・カタログ」「地球の上で生きる」「禅とオートバイ」もいつか読んでみたい(3冊とも実物に接したことはあるけど)。


〈わたしは大恐慌を生きぬいてきた。たしかにそれは命とりだった。でもわたしは生きている。すべての腹をへらした人たちはまだ生きている。必要とあらば、一本の糸、一本の髪の毛をつかってでも、生命にしがみつく、けっしてあきらめはしない。呪われた運命とさしむかいで生きていく――わたしたちもおなじだ。わたしたちは戦争をおこし、核廃棄物をつくりだし、カルマという自然の摂理に心をいためることもなく、隣人をあざむき、コケにできると考えている。〉




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# by bookrium | 2009-06-17 22:21 | 読んだ本 | Trackback | Comments(0)

久世光彦  眼中の人

小島政二郎の小説に『眼中の人』というのがあります。文学修業の途上で自分を啓発してくれた忘れられない人たち――芥川竜之介と菊池寛との交遊を描いた自伝的小説です。


平成13年(2001)、久世さんは『眼中の人』へのオマージュ小説『蕭々館日録』で第29回泉鏡花文学賞を受賞されました。同時受賞は『幽界森娘異聞』の笙野頼子さん。

久世さんがTBSを退社した年に生まれた私にとって〈久世光彦〉はエッセイや小説の人で、有名な演出家というのがピンときませんでした。
久世さんの文章を初めて読んだのは11歳で、女の人の4つの仕草を取り上げたエッセイ。それは男女の作家のエッセイを集めた文庫本だったのですが、久世さんの文章が妙に記憶に残りました。
高校に入って本木雅弘の島田清次郎ドラマを見たり「いつか見た青い空」という向田邦子終戦ドラマを見たことから、興味がわいて図書館で借りて久世さんの本を次から次へ読むようになります。あんまりはまっていたので、友達に「久世はやめときなよ」と言われた(でも亡くなったというニュースを見た時は電話してくれた)。
18の時に読んだ『卑弥呼』の主人公、23歳のユウコさんは当時も今も憧れます(『卑弥呼』では岩波文庫の『眼中の人』がきっかけで、カオルのおばあちゃんと老コネリーさんが出会うシーンも)。

久世さんの小説、エッセイの魅力をうまく伝える言葉を知らないのを残念に思う。こんなにいろんな作家や詩人や画家を紹介し、流麗な日本語を使う作家に初めて出会った。大人のための本を読んでいると思った。文藝春秋で連載していた『泰西からの手紙』の絵を切り抜いて大切にしていた。『逃げ水半次捕物帖』の連載が読みたくて「オール読物」を探して、本屋で尋ねたら入荷してなかった(店の小父さんの後ろにエロ本とビデオの多い店にのみ入荷してた)。
高校生の時は、久世さんに一番憧れて、いつか会えたらなぁと思っていた時期です。でも久世さんの世界はとても遠い。本の中にたくさん出てくる東京の地名、久世さんが生まれた金木犀の咲く阿佐ヶ谷の家、ユウコが落ちた洗足池、向田邦子さんが西洋のおばあさんのような格好で駆けてきた青山の横断歩道、『陛下』の梓と北一輝が訪れるニコライ堂、弥生坂、昔の歌、エッセイに出てくる作家や作詞家に作曲家、芸能人……。能登の奥に暮らす高校生の自分には、とても遠かった。

22の秋に泉鏡花文学賞を久世さんが受賞と聞いたのは、当時働いていた本屋でした。とてもうれしかった。
受賞式は金沢のホテルで行われ、市民も選考委員や受賞者2人のスピーチ、山崎ハコの演奏を見ることができた。
受賞式が終わり、受付の女性に初めて書いた手紙を渡して帰ろうとした。女性は、今から下で関係者のパーティーがあるから直接渡したら?とわざわざ下のフロアまで案内してくれて、たくさんの人に囲まれてサインしていた久世さんに、この人手紙だけ渡して帰ろうとしてたんですよ、と紹介してくれた(今時こんな人いないわぁ、とも言われた)。
パーティーが始まるので波が引くように人々が会場へ入っていく。フロアで最後に久世さんと二人きりになって、受賞作『蕭々館日録』にサインをお願いしたら、ちょうど係の人が久世さんに中に入って欲しいと呼んだ。中でサインします、と久世さんは私の肩を抱いて会場に入って行った。10メートル位の距離だったと思うけれど、ひどく長く、ゆっくりに感じた。
会場に入って久世さんは上座に行き、パーティーが始まる。人が多くて壇上は見えず、私は人の後ろに立ち、司会の人の声を聞いていた。ふと、目の前の背の高い髪の長い女の人が隣の人に、
――笙野さんは?
と聞くのが耳に入って、あぁ前の人たちは笙野頼子さんの関係者なのかなと思った。
――それでは、久世さんのお仲間の川上弘美さんに、花束を渡していただきましょう。
司会の人の声が大きくなった。〈お仲間〉というところで、ドッと笑いが起き、後ろ姿の女の人の肩も揺れた。ふっ…と動いて、私の前に立つ女の人は歩き出した。久世さんに花束を渡しに。

やがて人々が歓談し始めたので、壁際に並べられた椅子に一人腰かけた。しばらくすると、人々の間から久世さんが笑ってこちらへやってきた。隣に腰かけ、『蕭々館日録』にサラサラとサインを書いていく。

〈―――――様 平成十三年十一月十三日 泉鏡花賞の日に 久世光彦〉


うれしかった。
――いくつ?
――大学生?

尋ねられたのに緊張して、うまくしゃべれなかった。他の方が久世さんに話しかけ、また人々の中に入って行った。
一番会いたかった人に会っただけでもうれしいのに、生まれて初めて出会う生身の作家が、ごく近い所に、しかも何人もいて、ドキドキした。
目の前で談笑する選考委員の五木寛之、村田喜代子、村松友視、金井美恵子…。もう一人の受賞者·笙野頼子さんの本も好きで、図書館で借りて5.6冊読んでいたから、ご本人を見てすごいと思った。この人があんな凄いものを書くのか。話しかけてみたかったけど、何を話しかけていいかわからなかった。
関係者ではない自分が場違いに思えて、賑わうパーティーを途中で抜けて帰った。外は暗く寒くなっていた。歩いて帰る道すがら、たくさんの作家を見たこと、久世さんに会えたことを思うと、あたたかく、しあわせだった。

〈人は誰でもその生涯の中に一度位自分で自分を幸福に思ふ時期を持つものである〉


加能作次郎のこの文を読んだ時、浮かんだのは久世さんに会ったこの日のことでした。
本来は互いを思う友人関係を言うようだけど、私にとって久世さんやその作品は、〈眼中の人〉でした。


〈瞼を閉じると、目の裏に相手の姿が浮かび、遠くにあってその人を想うと、懐かしさがこみ上げる ――それが〈眼中の人〉です〉
『蕭々館日録』


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# by bookrium | 2009-06-11 14:38 | 好きな本 | Trackback | Comments(0)
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〈自分のこの涙は万人の涙であらう。自分は自分一人の寂しさに泣いてゐてはならない。あゝ、自分はどうなつても構はない。〉


写真は西の廓と入り口にある文学碑。
島田清次郎の『地上』第一部は高校2年生の時に、市の図書館で借りて読みました。石川近代文学全集4。
断片的に清次郎の生い立ちに重なる小説は、昔も衝撃的でしたが、今見てもやっぱり色んな意味で衝撃的です。


金沢で母と二人きりで暮らす中学生の大河平一郎。今日彼は、美少年の深井が2歳上の体の大きい長田に『稚児さん』になれと迫られているのを助けた。深井を家に送り、平一郎はぎょっとする。深井の隣家は、平一郎が淡い恋心を抱いていた小学校の同級生、朝鮮で母を虎に喰われて亡くした吉倉和歌子の家だった。和歌子と親しく遊ぶ深井への嫉妬を覚えつつ、平一郎は父もなく貧乏な自分は釣り合わないかもしれないと考えるが、恋心に火がつき和歌子へ手紙を書く。
自分の教育費のために亡父の残した家も売って針仕事をする母お光。その献身的な愛を受けて、平一郎は本当に自分は偉くならなくてはいけないと考えるようになる。

〈平一郎は何故か「偉くなる、偉くなる、きつと偉くなる。」とつぶやかずにゐられなかつた。母を待つ時の寂しさがやがて少年の胸に充ちて来た。〉


平一郎は深井に和歌子への手紙を渡してもらうよう頼む。再会した和歌子は美しい少女に成長していた。


お光を慕っている芸者で、平一郎にとっては姉のような冬子を頼って、二人は〈春風楼〉という廓の離れに暮らすことになる。廓にはそれぞれの不幸な事情でやってきた女たちが身を寄せあっていた。平一郎は土蔵を勉強部屋にするが、落ちぶれた母と自分の身が悔しくて、偉くなることを誓う。


平一郎達が春風楼に来て一月たたない真夏のある夜、恐ろしい事件が起きる。春風楼にお幸の客の川上が県庁土木課の役人を18人連れて来た。自分に反対する人間をもてなして欲しいと言う。他から3人娼妓を呼んでも足りず、春風楼の娼妓も2人ずつ、誰か1人は3人の男を相手にしなければいけない。狂暴な野獣のような叫びの宴の陰で、女達はくじ引きをする。くじで3人の男を引いてしまったのは、病気で臥せっていた小妻だった。青ざめた小妻を見た茂子は、自分が小妻の分も引き受けると叫ぶ。

〈自刃のやうに鋭い神経、身体に悶えるアルコールの狂ひ、口惜しい口惜しい、死んでも生きても消滅のしやうのない口惜しい屈辱。〉


翌朝、茂子はのたうち回っていた。小妻のうめき声を聞いて、茂子はその肩に手をかけるが、苦しみ悶えた顔で血を吐き、小妻は絶命する。茂子は突然、恐ろしく大きな警鐘にさいなまれ、両手で耳をふさぎ、家中を走り回り、戸障子を踏み破り暴れ回る。
その朝、発狂した茂子は護送馬車に乗せられ、小妻は小さい棺に入れられ、春風楼を去って行った。

事件から春風楼がひっそりとしていた7月、明治天皇が崩御した。人々の噂から逃れた春風楼には賑わいが戻ってくる。ある夜、東京の大実業家·天野栄介のお座敷に出た冬子は、3日間一緒に過ごして彼の人柄に惚れ、妾として東京について行く覚悟を決める。
春風楼に戻った冬子が天野をお光に紹介すると、天野とお光は驚愕する。封印していたお光の「埋れたる過去」が甦る。叔母と甥の近親相姦から生まれた3人兄妹。裕福だった少女時代。亡夫と婚約していた双子の美しい姉·綾子を無理矢理奪って行った天野、天野への憎しみから「きつと滅ぼしてみせます。」とお光に宣言して彼と駆け落ちして行方の知れなくなった綾子。自分達の運命を狂わせた天野に勝ち得るのは、息子·平一郎しかいないとお光は強く信じ、復讐のため、平一郎の学業のため、平一郎を東京の天野の元に預ける。……



第一部は舞台と人物を紹介し、色んなことが途中で終わるので、続きが非常に気になります。何か壮大な(ドロドロした)物語の幕開けを感じさせてくれる。映画は既にありますが(未見)、漫画か昼のドラマになればいいのにと思う。
廓の女たちの描写が際立っていると思う。
何百年にわたる大川村の成り立ちを描くところが、人々を引きのカメラで眺めていて、神の目線のようで、印象深かったです。



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# by bookrium | 2009-06-09 16:20 | 北陸の作家 | Trackback | Comments(0)

『地上』人物紹介

島田清次郎『地上』の登場人物。登場する順に。ちょっと長い物語だから人物も多い(ほとんど自分用)。時代は明治天皇崩御の1911年。



大河平一郎…主人公。金沢の中学生。好物はバナナ。将来の目標は偉くなること。

お光…平一郎の母。お針子をして平一郎を育てる。旧姓北野。


深井…中学の同級生。美少年。将来は芸術家になりたい。
長田…同じ中学、二度落第している。柔道初段。深井に稚児さんになれと迫り、平一郎に殴られる。

吉倉和歌子…平一郎と小学校で同級生だった利発な美少女。朝鮮にいた幼少時、母を虎に食べられる。平一郎との文通交際を周囲に反対され、東京の洋画家の元へ嫁ぐ。


冬子…名妓と名高い春風楼の芸者。お光を慕っている。後に天野栄介の妾になり東京へついてゆく。

中村太兵衛…芸娼妓紹介業、春風楼の主。
お富…春風楼の女将。
お幸…春風楼の芸者。冬子より2つ下。
時子…春風楼の舞妓。廓で生まれ育った。20歳。
茂子…春風楼の芸妓。自分の意志に反して継母に売られてきたため、蔭鬱にしている。
米子と市子…父が分からない芸妓の子として春風楼に生まれ、廓しか知らない芸者見習いの少女たち。14歳。
菊龍…春風楼の芸妓。
富江…春風楼の芸妓。
鶴子…春風楼の公娼。まるまる肥えている。30近い。
小妻…春風楼の公娼。内気で神経質。25前。

川上…お幸の客。県庁の土木課の課長。彼が大勢の客を連れてきたことで、春風楼に事件が起きる。


天野栄介(一郎)…東京の大実業家。かつて青年思想家として、お光の姉綾子と駆け落ちする。冬子を妾にし、平一郎を引き取る。

北野伝右衛門…大川村の地主。お光の祖父。
北野容太郎…伝右衛門と先妻の子。6つ上の叔母で義母のお信に恋をし苦悩する。お光の父。
お信…容太郎の母の妹。32で58の伝右衛門と結婚する。お光たちの母。
お里…容太郎の妻。お信とのことを受け入れ、お光達兄妹を育てる。
北野容一郎…容太郎とお信の間の子。肉体に障害を負って生まれたが頭脳は明晰。受け継いだ全財産を大川村へ返却すると言葉を遺して自殺する。
綾子…お光の美しい双子の姉。俊太郎と婚約していた。自分を凌辱した天野を憎み、復讐するために彼と結婚する。

大河俊太郎…回船業の跡取りで、快活な性格の容一郎の親友。綾子の婚約者。後にお光の夫になる。平一郎が3歳の時に亡くなった。


校長…娘ばかりなので息子が欲しい。
体操教師…平一郎に厳しく当たる。平一郎の大事な冬子の傘を取り上げて笑う。
国語教師K…かつては小説家を目指した文学青年。幸田露伴に嫉妬。平一郎に好意的。
英語教師…ハンカチを振り回し細君に怒られる。6人の子持ち。月給53円。

原田…中学の五年。野球主将。深井のストーカー。


尾沢…深井に紹介された文学青年。同人雑誌「底潮」を作っている。
静子…尾沢の恋人。
永井…尾沢の友人。
愛子…永井の恋人。
宮岡…尾沢の友人。高等学校の学生。
山崎…帝大出身。新聞の論説など書いている。27歳。
瀬村…工業学校の助教諭。25歳。


乙彦…東京に行った平一郎が出会う、天野と綾子の息子。



…まあだいたいこんな感じでした。大小いろんなエピソードが多すぎて、なんだか散漫。でもおもしろいです。



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# by bookrium | 2009-06-09 02:00 | 北陸の作家 | Trackback | Comments(0)