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〈bookrium=book+aquarium〉本の海を回遊するブックリウムの、本と陶芸のある生活です。


by bookrium
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<   2010年 04月 ( 7 )   > この月の画像一覧

穀雨

by bookrium | 2010-04-20 20:52 | 奥能登歳時記 | Trackback | Comments(0)

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by bookrium | 2010-04-19 15:12 | 奥能登歳時記 | Trackback | Comments(0)

海境

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〈…海境を 過ぎて漕ぎ行くに 海神(わたつみ)の 神の娘子(おとめ)に…〉高橋虫麻呂

海境(うなさか)とは海の果ての人間と海神の国の境目。この浦島伝説は万葉集にも登場。
きょうはくっきりと七ツ島が見えました。写真よりもっと。

七ツ島は今昔物語集で「鬼寝屋島(おにのねやのしま)」として登場(七つ全部を指すのかわからないけど)。輪島から北へ約20km。
今昔物語の「加賀国の蛇と蜈(むかで)と争う島に行く人蛇を助けて島に住むこと」に出てくる舳倉島らしき島は「猫ノ島」として登場。この話は好き。助ける釣人が7人なのも気になる。
舳倉島は七ツ島よりもっと向こうなので、見たことがない。遠い佐渡ですら水平線に一度見たことがあるので、舳倉島も天気がよくて高台なら見えるのだろか?。舳倉島は輪島から北へ約50km。能登から佐渡は約90km。
by bookrium | 2010-04-10 23:03 | 奥能登歳時記 | Trackback | Comments(0)

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荘川七郎桜。

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山桜。

〈桜花 咲きかも散ると 見るまでに 誰れかもここに 見えて散り行く〉柿本人麻呂
by bookrium | 2010-04-10 21:26 | 奥能登歳時記 | Trackback | Comments(2)

木苺の白い花

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最近(10年以上)木苺食べてない。小学生の時は食べた。
白い花もまだ咲く前。枝には大きな棘があります。
木苺の花言葉は「愛情・謙遜・後悔」…など。
by bookrium | 2010-04-07 09:03 | 奥能登歳時記 | Trackback | Comments(0)
清明(せいめい)……「清浄明潔」の略。万物清く陽気となり、百花咲き競う季節。


〈四月のある晴れた朝、原宿の裏通りで僕は100パーセントの女の子とすれ違う。〉


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〈彼女は東から西へ、僕は西から東へ向けて歩いていた。とても気持ちの良い四月の朝だ。
  (中略)
 可能性が僕の心のドアを叩く。
 僕と彼女のあいだの距離はもう15メートルばかりに近づいている。
 さて、僕はいったいどんな風に彼女に話しかければいいのだろう?〉



村上春樹の短篇選集『象の消滅』の一篇。
彼女は綺麗なわけでも目立つところがあるわけでも、もう女の子と呼べる歳でもない。好みのタイプというのともちがう。
ただ自分にとっての100パーセント。
突然そんな話を彼女にしても、彼女はびっくりするだろうし、もしかしたらこう言うかもしれない。――〈あなたにとって私が100パーセントの女の子だとしても、私にとってあなたは100パーセントの男じゃないのよ、申し訳ないけれど、〉

32ともう若くはない、100パーセントではないかもしれない〈僕〉は、拒まれるのを恐れて話しかけられない。

〈花屋の店先で、僕は彼女とすれ違う。温かい小さな空気の塊りが僕の肌に触れる。アスファルトには水が撒かれていて、あたりにはバラの花の匂いがする。僕は彼女に声をかけることもできない。彼女は白いセーターを着て、まだ切手の貼られていない白い角封筒を右手に持っている。彼女は誰かに手紙を書いたのだ。彼女はひどく眠そうな目をしていたから、あるいは一晩かけてそれを書き上げたのかもしれない。そしてその角封筒の中には彼女についての秘密の全てが収まっているのかもしれない。
 何歩か歩いてから振り返った時、彼女の姿はもう既に人混みの中に消えていた。〉


ただすれ違った彼女に、どんな風に話しかければよかったか、今ならわかる。
それは、「昔々」で始まり、「悲しい話だと思いませんか」と終わる、小さなお話だった。

この寓話のような短い話を読むと、なぜかドーデの小説を思い出す。
お嬢さんと羊飼いと星の話。
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「象の消滅」 短篇選集 1980-1991
村上 春樹
新潮社
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by bookrium | 2010-04-05 01:03 | 当世本二十四節気 | Trackback | Comments(0)

椿の春

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〈我が背子と 手携はりて 明け来れば 出で立ち向かひ
 夕されば 振り放け見つつ 思ひ延べ 見和(みな)ぎし山に
 八峯(やつを)には 霞たなびき 谷辺には 椿花咲き うら悲し
 春し過ぐれば ほととぎす いやしき鳴きぬ ひとりのみ 聞けばさぶしも
 君と我と 隔てて恋ふる 礪波山(となみやま) 飛び越え行きて
 明け立たば 松のさ枝に 夕さらば 月に向かひて
 あやめぐさ 玉貫くまでに 鳴きとよめ 安寝しめず 君を悩ませ〉
大伴家持


 (貴方と手を取り合って朝明けに向かい
  夕暮れには振り返り見て心和らいだかつての山よ
  峰々には霞がたなびき 谷辺には椿の花が咲き しみじみと心に沁みる
  春が過ぎればホトトギスが日ましに鳴いて 独りで聞けば心寂しい
  貴方と私の間に立ち塞がる砺波山(となみやま)を飛び越えて
  朝には松の小枝に 夕べには月に向って
  菖蒲をくす玉にして飾る五月になるまで
  ホトトギス鳴き響け 貴方を眠らせないで
  私が慕う思いで 君を悩ませよ)


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by bookrium | 2010-04-04 15:38 | 奥能登歳時記 | Trackback | Comments(0)