〈bookrium=book+aquarium〉本の海を回遊するブックリウムの、本と陶芸のある生活です。


by bookrium
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

小雪――『青春が去って』

小雪……僅かながら雪が降り始める頃。

c0095492_21255873.jpg


〈なにもすることがない。こころはうつろ。
 こころがないから、賢者にだってなれる。

 そのかわり、もう思い出せない、
 古いうたを、あたらしく歌うすべも。
 
 思い出はやはり傷口にしみて、日々の
 意識にもどす、過ぎてしまった人生を。

 愉しかったことは、ほとんどなにも残らず、
 痛みはいつまでも動かない、時間のつづくかぎり。

 みながするように、ぼくもやってみよう、
 街道筋をぼくも歩いてなにか探そう。

 目だけで心をみたすほうが、いい。
 そして、待とう、いつか愛が戻るかもしれない。

 幻滅に終ってもいい、愛なら。
 歌うときは、目をとじて歌う愛でも。〉
ウンベルト・サバ 須賀敦子訳 抜粋


[PR]
トラックバックURL : https://bookrium.exblog.jp/tb/21000430
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
by bookrium | 2013-11-22 21:21 | 当世本二十四節気 | Trackback | Comments(0)