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〈bookrium=book+aquarium〉本の海を回遊するブックリウムの、本と陶芸のある生活です。


by bookrium
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さよなら、をんなのひとよ、

〈さよなら、をんなのひとよ、
 私のおわかれのうたを
 さまざまな形でここにおくる。〉
「とらへられざるままに」抄

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〈あなたがたも 私も
 うしろを見たことがない
 うしろに音となつて
 つぶれた毎日のあることを
 毎日が死体となつて墜ちてゆくのを
 見ようとも知らうともしないのだ
 
 けれど先きの日がきらめいて
 何が起り何が私共を右左するか判らない
 また先きの日のおばしまに
 誰かが思案に暮れ 待ちわびてゐるかも判らぬ
 先きの日を訊ねて見よう
 何処かにあるはずの先きの日〉
「先きの日」抄


〈山のあなたに幸ひ住むと、
 むかしの詩人はうたつたけれど、
 山の向ふも山ばかりが聳え、
 果には波打つ海があるだけだ。
 なにごとも為しえなかつたごとく、
 為しえなかつたために、
 見極めがつくまで生きねばならない。
 街のむかふも街だらけ、
 果には山があるだけだ、
 幸福なんぞあるかないかも判らないが、
 生きて生き抜かなければならないことだけは確かだ。〉
「あさきよめ」抄

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「先きの日」は、〈けれど先きの日がきらめいて〉というのが好き。
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by bookrium | 2010-02-06 13:00 | 北陸の作家 | Trackback | Comments(0)