〈bookrium=book+aquarium〉本の海を回遊するブックリウムの、本と陶芸のある生活です。


by bookrium
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

借りた本

c0095492_2111382.jpg

よしもとばななのエッセイ3冊。
2013年の『すばらしい日々』の表紙の写真は吉本隆明の手帳。
この本は潮千穂さんの写真が美しくて、文章と調和していて借りました。

〈もしも、だれもが「自分のことは自分でしっかりやる、でも、愛するあなたはとにかくすこやかでいてほしい」と思える時代になったら、どんなにいいだろう。〉「すこやかに」

2016年の『イヤシノウタ』。この本は天を切り揃えてないのですが、本の静かな軽やかさや、目次の美しさ、佇まいに、合ってるなと思いました。表紙はハルノ宵子。

〈毎日いろいろなことを考える。
ふだんものを考えない人の分まで観察して、どうなったらその人独自の幸せなあり方に達することができるのかを考えるのが私のいちばんの才能だ。(中略)
実現できるのは本人達だけだから、どの道を通っていってもいいと思う。ただ、その道を照らすカンテラみたいなものが私の言葉だといい。
私自身でなくていい、私の言葉の光のかけらが、照らしてくれたらいい。〉

〈これが私の人生で、これが私の仕事。
ほんとは他のこともしてみたかったけれど、これがこの世にたったひとりの私。
だからこの道をゆっくり歩いていく。
私が得た光のかけらはあまり目立たないけれども、後から来て同じ道を歩いている人がもし気づいて拾ったら水や食料と同じぐらいに役に立つかもしれない。そんなことをいつも願っている。〉「かけらたち」

この文章で、室生犀星の詩「まだ見ぬ友」にあった〈私が行く道は万人の来ない道だけれど 私によく似た人の来る道だ〉を思い出しました。

2015年の『小さな幸せ46こ』。両親が同じ年に亡くなった時期、〈自分の書いている小さな幸せに自分が救われる〉そんな気持ちで続けたという連載をまとめた本。

〈きっと私は足元を見つめては小さな幸せを数えているでしょう。そこは変わらない、自分のいいところだと思っています。〉

今よしもとばなの本に惹かれるのは、ここに取り上げた言葉のかけら、小さな幸せが、癒しを感じるからだと思います。
誰かを喪い、変化を受け入れながら、変化しない部分もある。流動的なのに芯がある、読むとそんな感じがします。

〈それが遠い夢だとわかっていても、やっぱりそれを夢見て、自分の家族から、まわりの人から、なるべくそう思えるように今日も種を蒔いて育てていきたい。
すこやかさの種を。〉


[PR]
トラックバックURL : http://bookrium.exblog.jp/tb/26774461
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
by bookrium | 2017-06-28 21:11 | 借りた本 | Trackback | Comments(0)